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<再生エネ>太陽光 農地の違法転用の続出

2014年10月23日

再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づき東北各地に設置される太陽光発電施設の一部で、農地を転用したにもかかわらず農地法が定める 手続きを経ない事例があり、農林水産省や農業委員会が神経をとがらせている。制度を所管する経済産業省が握る設置情報は開示されず、違法転用への監視が行き届かないのが実情だ。地元の農業委員会は「いつ、どこに設置するのか見当もつかない」と困惑する。
農水省は7月、太陽光発電施設と農地が絡むトラブルを報告するよう全国の自治体に求めた。同省は報告件数を明らかにしていないが「全国的に違反転用につながりかねないトラブルが多いことは把握している」(農村計画課)と説明する。
岩手県南では昨年12月、農地に太陽光発電施設があるのを地元の農業委員が発見した。転用手続きはなく、2012年7月のFIT開始後、「初の農地法違反事例」(東北農政局)となった。
東北6県でFITの認定を受けた発電施設はことし3月時点で約8万件。東日本大震災の被害が大きかった岩手、宮城、福島3県が全体の8割強を占める。

東北電力は今月、天候による出力変動が大きい再生エネの急増で安定供給に支障が出る恐れがあるとして、一定規模以上の施設整備を計画する事業者からの契約受け入れを中断した。ただ、未着工の認定施設でも、東北電と契約済みの施設などは今後も建設が進む。
こうした施設で農地がどれほど活用されているかは不明。各地の農業委員会は、施設整備の情報があれば農地法に抵触していないかどうか調査するが、「農作物や構造物に遮られると見つけにくい」(岩沼市農業委事務局)と言う。
岩手県内のある農業委事務局は「事前に住所や地目が分かれば対処のしようがあるが、なければ難しい」と経産省の情報開示の必要性を訴える。
施設の設置申請者側が経産省の認定を事業のゴーサインと受け止め、農地を転用の手続きが必要なことに気付かない例も少なくないとみられる。
経産省資源エネルギー庁は「制度は発電施設稼働を促すのが目的。設置場所の取り締まりは二重行政回避のため監督官庁に任せる」と説明。情報開示に関しては「農水省にはFITの事業者に関する情報の開示請求権がない」と話している。

記事元:河北新報
掲載元: YAHOO!JAPAN ニュース

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