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災害に備えて導入の動き広がる

2015年1月16日


画像:毎日新聞

災害時、自前で電気を賄うことを目的に、再生可能エネルギーを導入する動きが広がっている。屋上の空きスペースに太陽光発電用のパネルを設置。普段は電力会社に売り、震災などの際に停電が起きた場合は自給自足に切り替える仕組みだ。

東京都渋谷区の5階建て雑居ビルを管理する広瀬弘忠さん(72)は昨年夏、ビルの屋上に縦1メートル、横1.6メートルの太陽光パネル200枚を敷き詰めた。

ビルには法律事務所や美容院など78のテナントが入居する。屋上の太陽光パネルの発電量は1カ月当たり4500キロワット時で、一般家庭15世帯の消費量に相当する。

普段は電気を蓄電池にためながら、余った分を東京電力に売却する。災害時に停電が発生した場合には、充電した電気でビルの中の照明やトイレの処理水用ポンプの駆動などを賄う。パネルの設置費用は約2000万円。「東日本大震災では避難所が停電で暗くなったり、自家発電用のガソリンが不足したりした。再生可能エネルギーによる発電ならいざという時に安心だ」と広瀬さんは話す。

神奈川県小田原市の再生エネ発電会社「ほうとくエネルギー」(蓑宮武夫社長)は、災害時に避難所となる施設に電気を無償提供する取り組みを始めた。

避難所に指定されている市立小学校2校の屋上スペースを市から格安で借り、太陽光パネルを設置。平時は発電した電気を東電に売る。災害で体育館が避難所になった場合、停電が発生すれば太陽光発電による電気を避難住民に無償で使ってもらう。

東電福島第1原発事故で、同市は計画停電の実施エリアに含まれていた。「災害時に自力で電気が途絶えないようにして、地域の役に立てれば」と同社の担当者は話す。


太陽光など再生エネを巡っては、電力会社が固定価格で電気を買い取る制度で大手5社(北海道、東北、四国、九州、沖縄)が昨年9月から新規の買い取りを中断。買い取り量を抑制できるルールを経済産業省が今月導入するのを受け、各社は新規買い取りの再開を決めた。エネルギー政策に詳しい富士通総研の高橋洋・主任研究員は「災害時の電力確保など公益性の高い再生エネ発電に対しては、政策による後押しも必要だ」と話している。【奥山智己】

記事元: Yahoo!ニュース

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