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神戸の地下鉄 津波対策で蓄電池整備へ 駅間停車防ぐ

2015年4月23日


災害時における地下鉄の電力供給イメージ

 南海トラフ巨大地震に備え、神戸市は2015年度から、津波の浸水想定区域内を走る市営地下鉄海岸線(三宮・花時計前-新長田)で大容量蓄電池の整 備に乗り出す。停電で電車が駅間に停止すれば、地下空間の浸水に乗客が逃げ遅れ、深刻な被害が発生する可能性がある。避難を迅速にするため、最寄り駅まで 運行できる電力の確保を目指す。16年度末にも整備される。(4面に「ひょうご防災新聞」)

 海岸線は同市中央区から兵庫区、長田区の南部 を通る。巨大地震発生時、各区沿岸部には3メートル前後の高さの津波が約90分で到達すると想定され、みなと元町駅(中央区)から和田岬駅(兵庫区)の4 駅は、浸水想定区域内に入っている。兵庫県内の地下を走る鉄道で浸水区域はここだけ。  

 浸水区域内の駅間で最も距離が長いのはハーバーラン ド駅(中央区)-中央市場前駅(兵庫区)の約1・4キロ。電車が止まれば、乗客が降車するだけで約30分かかる見込みで、最長700メートルを歩いて駅に 向かう。津波到達までに避難できる計画だが、ワンマン運転のため、電車停止から避難誘導まで運転士1人が担う。車いすなど介助が必要な人がいるケースなど は、時間がかかる可能性もある。  

 蓄電池は、通常の電力供給時、神戸市内にある同地下鉄変電所内で充電。停電しても、脱線や障害物の散乱などがない限り、蓄電池からの送電で最寄り駅まで徐行できる。総事業費は2億5千万円で、15年度は4830万円の予算を付けた。本年度中にも工事を発注する。  

 東日本大震災では、仙台市地下鉄が停電のため、2本が駅間停車した。津波は到達しなかったが、乗客の避難まで約1時間かかったという。東京駅から半径30 キロ圏内では少なくとも106本が駅間停車し、乗客の徒歩避難完了まで、平均2時間39分かかった。一方、駅まで徐行できた178本では、避難完了まで平 均44分しかかからなかった。大阪市営地下鉄も14年度から大容量蓄電池の整備を始めている。

記事元: 神戸新聞NEXT

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