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ガラパゴス諸島の空港に太陽光を設置、ハイブリッド蓄電池で安定化

2015年9月9日

出力安定化システムのイメージ (出所:富士電機)


 丸紅プロテックス(東京都新宿区)は8月31日、エクアドル共和国ガラパゴス諸島で、太陽光発電と、その出力安定化システムの起工式を開催したと発表した。このプロジェクトは、日本政府の環境プログラム無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」の一環で、同社は、エクアドル政府の調達窓口となる一般財団法人・日本国際協力システムから受注した。完工は2016年1月の予定。

 ガラパゴス諸島では、火力発電や観光客の増加などにより、近年環境汚染が指摘され、生態系を保護する対策として再生可能エネルギーの導入が進められている。 2010年3月、政府開発援助の一環として日本・エクアドルの両政府間で今回のプロジェクトに合意し、無償資金協力に関わる交換公文を交していた。

 プロジェクトでは、ガラパゴス諸島のバルトラ島空港に太陽光発電システム(67kW)と出力安定化システム(総容量4250kWh)を設置する。丸紅プロテックスは、富士電機と協業で、この2システムと周辺装置の調達、据え付け、試運転、稼働後の運転サポートを受注した。設置工事は、富士電機が担当する。

 小規模な独立電力系統に再エネを大量に導入する場合、需給バランスが不安定になり、電圧や周波数の変動など、電力品質の低下が課題となる。出力安定化システムは、再エネの発電状況に応じ、双方向パワーコンディショナー(PCS)などを用いて蓄電池システムの高速充放電を制御することにより、こうした問題を解決する。

 今回、納入する出力安定化システムでは、特長の異なる2種類の蓄電池(鉛蓄電池,Liイオン蓄電池)を採用した「ハイブリッド蓄電システム」を採用する。同システムは日立化成が設計を担当し、富士電機に納入する。2つの蓄電池の特徴を生かし、太陽光発電に加え、隣接地に設置済みの風力発電システム(総容量2250kW)の出力も安定化する。

 ハイブリッド蓄電システムでは、基幹電源を電力貯蔵用鉛蓄電池「LL1500-W」(4032kWh)とし、Liイオン電池「CH75-6」(268kWh)を組み合わせた。低コストで電力を貯蔵できる鉛蓄電池が、主に島内の電力需要変動、太陽の高度変化などによる数十分単位の緩やかな発電電力変動を吸収し、Liイオン電池が、気象の急変などによる数分単位の急激な発電電力変動を吸収するという。

記事元: 日経テクノロジー

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