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英国で住宅用蓄電池シェアサービス、「仮想発電所」として活用

2015年10月20日


Moixa Technology社のエネル
ギー貯蔵システムの例
(出所:Moixa Technology社)

 英国のエネルギー貯蔵システム会社であるMoixa Technology社は10月13日、住宅向けの蓄電池シェアリングサービス「MASLOW GridShare」を発表した。

 同社がエネルギー貯蔵システムを販売した顧客が対象となる。顧客の所有するエネルギー貯蔵システムを、Moixa Technology社のプラットフォームの一部に、最低5年間、組み込んで運用することと引き換えに、年75ポンド(約1万4000円)を支払う。

 複数の住宅のエネルギー貯蔵システムを集約し、統合的に運用することで、あたかも一つの電源のように使う。「バーチャルパワープラント(VPP:仮想発電所)」と呼ばれる技術の一つといえる。

 Moixa Technology社は、集約したエネルギー貯蔵システムを使って、Firm Frequency Response(FFR)など、電力系統の運用者が必要とするサービスを提供する。それによる収入を、エネルギー貯蔵システムの所有者に分配する。

 エネルギー貯蔵システムに、太陽光発電電力や夜間などの電力を貯めておき、電力網におけるピーク時の電力購入量を減らすためにも使う。

 このプラットフォームの顧客は、日中にこうした電力を使うことで、年間80~130ポンド(約1万5000円~2万4000円)分の太陽光発電のロスの低減を見込めるとしている。Moixa Technology社からの年75ポンドの支払いと合わせ、最大で年約200ポンド(約3万7000円)の電力料金の削減に相当する効果を得られる。

 英国では、市場メカニズムや規制によって分散型エネルギー源を活用する事業モデルが普及しはじめている。そうした中、エネルギー貯蔵システムを導入後、5年以内に設備を更新したり増強するリニューアルを促進する施策が採られているという。

 同社以外の企業が販売した電池についても、今回のプラットフォームに導入できるとしている。

 今回の仕組みでは、エネルギー貯蔵システムは、電力メーターと連携して運用される。利用者には、電力使用料の削減など以外に、非常時に直流の低圧電源として使える利点もあるとしている。

 米国カリフォルニア州のように、電力系統側に集中型の大型蓄電池を導入するよりも、住宅などが備えるエネルギー貯蔵システムを分散型蓄電池として使う方が、経済全体として大きな利益を得られるとしている。

記事元: 日経テクノロジーonline

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