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世界最大級30万kWhの蓄電池が九州に稼働、太陽光の余剰電力を吸収へ

2016年3月10日

 九州電力は3月3日、世界最大級の大容量蓄電システムを備えた豊前蓄電池変電所(福岡県豊前市)の運用を開始したと発表した。国の「大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業」を受託し、建設してきたもの。

 設置したのは、出力5万kW・定格容量30万kWhの蓄電池システム。事業期間は、2015~2016年度。実証試験の内容は、需給バランス改善、系統電圧制御、周波数調整、蓄電システムの効率的活用などになる。

豊前蓄電池変電所の全景 (出所:九州電力)

豊前蓄電池変電所の全景 (出所:日本ガイシ、写真提供:三菱電機)

 例えば、揚水発電と同じように電力を貯蔵できる機能を持つ設備として活用する。特に太陽光発電設備で発生する余剰電力を吸収し、需給バランスを改善する効果を検証する。運転状況を適切に把握して多数の蓄電池をユニットごとに管理することで、蓄電池システム全体を効率的に制御し、運転効率を向上させることを目指す。

 三菱電機が蓄電池システム全体のEPC(設計・調達・施工)サービスを担当した。具体的なシステムは、蓄電池の監視制御システム「BLEnDer RE」をベースに、日本ガイシ製のNAS電池(ナトリウム硫黄電池)、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の定格800kWのパワーコンディショナー(PCS)63 台、三菱電機製の変圧器2 台(66/6.6kV)と受変電設備(6.6kV)から構成する。蓄電池システム全体の面積は、約100m×約140m(1万4000m2)となる。

 日本ガイシの新開発したコンテナ型NAS電池を採用した。20フィートコンテナ内に出力200kWのNAS電池と制御装置などを組み込み、可搬型にした。従来に比べ設置期間の短縮や工事費用を大幅に削減できるほか、用途に応じて効率的な容量で設置できるという。

 九州地方では、太陽光発電が急速に普及しており、ゴールデンウィークや夏季休暇など、昼間の軽負荷期には、需給バランスの維持が大きな課題になりつつある。今回の実証実験で、大容量の蓄電池システムを電力系統に接続し、揚水発電と同等の電力貯蔵機能を活用することで、需給バランスを改善する。

記事元: 日経テクノロジーonline

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