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無償で太陽光発電を設置、“発電払い”で需要家の負担ゼロ

2017年6月2日

 投資家から資金を集めて住宅に無償で太陽光発電システムを提供し、発電される電力を消費者に販売する「第3者所有モデル」。米国を中心に広がっている方式だが、日本国内でも第三者所有モデルの太陽光発電事業を展開する企業が登場している。愛媛県に本拠を置くデンカシンキもその1社だ。

 同社は太陽光発電システムの研究開発から製造、販売施工、保守管理までを手掛けおり、「フリーソーラープロジェクト」という第三者所有モデルの住宅向け太陽光発電サービスも展開している。2017年5月から、新たに“発電払い”という新しい決済モデルを導入した。従来の第三者所有モデルと比較して、設備譲渡までの期間が短くなるメリットがあるという。

 フリーソーラープロジェクトは、太陽光発電システム一式を無償で設置し、NTTスマイルエナジーの「エコめがね」で発電量・消費電力量・余剰電力量を算出。家庭内で自家消費した後に余った電力は、デンカシンキのグループ会社で新電力の坊ちゃん電力が買い取るという仕組みだ。

 この場合、太陽光発電システムを導入した需要家は設置から10年を経過すると発電システムを安く購入でき、20年目には無償で譲り受けられる仕組みになっている。しかし「譲渡までに20年は長い。もう少し短くならないのか、という声が多く寄せられた」(デンカシンキ 代表取締役 木村賢太氏)という。

 そこで新しく導入した発電払いという方式は、自家消費した電力と余剰電力を1kWh(キロワット時)当たり30円で換算し、その累積金額が住宅に設置した太陽光発電システムの合計費用に達した時点で、システムを需要家に譲渡する。自家消費分の電気料金と余剰電力の買取料金は坊っちゃん電力に支払うかたちになる。需要家は初期投資0円で太陽光発電を導入でき、工事費や20年間にわたる定期メンテナンスのコストなども一切負担する必要がない。デンカシンキの試算では、出力7.5kW、合計240万円程度の太陽光発電システムを導入した場合、発電払いによって約8年5カ月で設備を譲渡できる見込みだという。

発電払いの仕組み 出典:デンカシンキ

 デンカシンキは、フリーソーラープロジェクトを進めるにあたり、投資家から資金を募る。既に中国のOEMメーカーや個人投資家などからの出資が集まっているという。「15%程度の利回りを得ることができる見込み」(木村氏)。需要家に設置した発電設備の所有権は投資家側にあり、設備を需要家に譲渡した後の余剰電力の買取権利も得られる。

 デンカシンキの資金調達の目標額は7億5000万円。現在、フリーソーラープロジェクトの全国展開にあたり、販売および施工の代理店の拡大を進めている。2020年までに全国で約3万7000万世帯、合計約222MW(メガワット)の太陽光発電設備を無償設置する目標だ。

記事元: スマートジャパン

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